海外販路開拓の手法【伴走型支援】とは?
国内市場の成熟化や人口減少により、海外販路の開拓に活路を見出す中小企業が増えています。
しかし、言語・商習慣の違いや現地ネットワーク不足など、大きな課題があるのも事実です。
海外展開を進める方法として近年注目されているのが「伴走型支援」という手法です。
本記事では、伴走型支援について解説します。
海外で販路開拓したいと思ったときの主な手法

海外販路を開拓したいと思ったときどのような選択肢があるでしょうか?
ここでは、代表的な4つの手法を紹介します。
越境EC
越境ECは、自社サイトやAmazon、eBayなどのプラットフォームを利用して海外の消費者に商品を販売する手法です。
世界中でオンラインショッピングの普及が進んでおり、品質の高い日本製品への需要も高まっています。
実店舗や現地法人を設立する必要がないため、初期投資を抑えて海外展開を始められます。
一方で言語対応や決済手段の整備、国際配送の手配など対応すべき業務も多くあります。
海外展示会への出展
海外で行われる展示会に出展する手法です。
現地のバイヤーや販売代理店候補に接触できるため、BtoB商材や技術力をアピールしたい企業に適しています。
海外展示会では短期間で多数の見込み客と接点を持て、競合他社の動向や市場のトレンドを感じ取れるため、市場調査としての側面もあります。
ただし、ブース費用や装飾費、渡航費、通訳費など相応のコストがかかります。
商談会への参加
ジェトロや地方自治体が主催する商談会に参加し、海外バイヤーとマッチングする手法です。
商談会は、主催者側が参加企業とバイヤーのマッチングを行うため、自社商材に興味を持った相手と出会える確率が高まります。
海外バイヤーがどのような視点で商品を評価するのか、価格帯や仕様について何を求めているのかといった情報も収集できます。
販売代理店の活用
現地の販売代理店と契約し、自社商品の販売を委託する手法です。
販売代理店を活用するメリットは、現地での営業活動やアフターサービスを代理店に任せられることです。
自社で現地法人を設立したり、駐在員を派遣したりする必要がなく、人的リソースやコストを削減できます。
伴走型支援とは
伴走型支援とは、海外展開を目指す企業に対して専門家が継続的に寄り添いながらサポートする支援の形です。
従来の支援制度は、セミナーでの情報提供や窓口での相談対応が中心でした。
しかし、海外展開の経験が乏しい企業にとっては、どこから手をつければよいのか、どの情報が自社に適しているのかを判断すること自体が難しい場合があります。
伴走型支援では、専門家が企業の状況を深く理解した上で、市場調査から戦略策定、実行、振り返りまで一貫してサポートしてくれます。
専門家が全てを代行するのではなく、企業自身が考え、判断し、行動する力を育てることを重視している点も特徴です。
支援期間が終了した後も企業が自立して海外ビジネスを展開できるよう、ノウハウの移転を意識しながら支援が進められます。
伴走型支援のサポート内容

ここでは代表的な支援内容を紹介します。
市場調査から戦略策定
海外展開を成功させるためには、市場を理解し、自社の強みを活かせる戦略を立てることが不可欠です。
伴走型支援では、専門家が企業とともに市場調査を実施し、データに基づいた戦略策定を支援します。
単発のセミナーや資料提供と異なり、伴走型支援では企業の状況や強みを理解した専門家が継続的に関与します。
どの国・地域をターゲットとするか、どのような販路を選択するか、価格設定はどうするかといった重要な判断について自社のリソースや強みを踏まえた上で、実現性の高い戦略を一緒に作り上げていきます。
商談時の同行支援
海外バイヤーとの商談は、言語や商習慣の違いから国内での商談以上に慎重な対応が求められます。
支援内容や契約によって異なりますが、専門家が商談に同行し、通訳だけでなく価格交渉や契約条件の設定についてもサポートを受けられる場合があります。
得られた情報の整理や次のアクションの設定、契約書のドラフト作成など、商談を成約に結びつけるための支援を継続して受けられる点は、伴走型支援ならではの強みです。
貿易実務のサポート
初めて海外取引を行う企業にとって、輸出入の手続きや書類作成、決済方法の選択、物流手配といった貿易実務は大きなハードルです。
伴走型支援では、一般的な知識の提供にとどまらず、自社の取引先や商材に即した指導を受けられます。
また、貨物の遅延や代金回収の問題など予期せぬトラブルが発生した際にも、継続的な関係があるからこそ迅速に相談・対応できる体制が整っています。
海外販路開拓事例
台湾で乳製品コラボ

エスビージャパンは、台湾において日本産乳製品の魅力を発信するプロモーション「Japan Milk Daily Products Fair」を、台湾の人気カフェチェーン「Coffee Alley」と共同で展開しました。
2025年12月7日から12月21日にかけて実施された本企画では、雪印メグミルク、よつ葉乳業、大山乳業、小岩井乳業の食材を活用した3種のオリジナルコラボメニューを開発・販売。
人気カフェチェーンと組むことで、日本産乳製品を台湾の消費者に訴求できた好例です。
ニューヨークでの日本酒PR
2015年9月、ニューヨーク市マンハッタンで「SAKE EXPO & FOOD SHOW 2015」が開催され、日本各地の酒造会社が参加しました。
会場では和歌山県の事業者が梅酒を、広島県の事業者が熱燗を、鳥取県境港市の事業者が地元の人気キャラクターをラベルに使ったワンカップを紹介するなど、各社が工夫を凝らし自社商品をアピールしました。
レシピを英語で配布する取り組みや、梅酒・柚子酒などの果実酒で女性層を取り込む、器の展示で関心を引くといった見せ方の工夫も見られました。
当時、日本酒を提供する飲食店は日本食レストランなど一部に限られていましたが、このような活動で認知を広げることが海外販路開拓の礎となっています。
www.clair.or.jp/j/forum/c_mailmagazine/20151125/128-2.pdf
まとめ
海外販路開拓には越境ECや展示会出展など複数の手法があり、企業の状況に応じて選択することになります。
自社だけでは判断が難しい局面では、経験豊富な専門家による伴走型支援を活用することで一貫したサポートを受けながら海外市場への参入を進めることができます。
エスビージャパンでは、日本の優れた食材・製品が世界で選ばれる環境づくりを支援し、自治体・企業の海外プロモーションを積極的にサポートしています。
海外販路開拓をお考えの際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
