制覇して分かった球場ごとの空気の違い【プロ野球ホーム球場コンプ編】
プロ野球の球場は、実際に足を運ぶと、テレビで受ける印象とは違います。
アクセスのしやすさ、スタンドからの距離感、スタジアムグルメ。現地に行くと、球場ごとに体験がはっきり分かれます。
そこで、1軍12球場と2軍14球場(はやてベンチャーズ静岡、オイシックス新潟を含む)も含め、2シーズンかけて実際に回ってみることにしました。
この記事では、その記録を動画とあわせて振り返ります。どの球場で、何がどう違ったのか。
行ってみて分かったことを、そのまま書いていきます。
プロ野球の本拠地を回ってみようと思った理由
交流戦をきっかけに、球場ごとの空気の違いが気になり始めました。応援の仕方や距離感は、テレビでは分からないことも多いと思いました。
それを確かめたくて、実際に足を運ぶことにしました。
阪神ファンとして交流戦を見に行ったのが始まり
普段は阪神タイガースを応援しています。
交流戦で初めて他球団の本拠地を訪れたとき、試合そのものより、周囲の動きに目がいきました。
応援が始まるタイミング、立ち上がる人の多さ、ビジター席との距離感。甲子園で当たり前だと思っていた景色が、そこにはありません。
勝敗とは関係ない部分で、「ここは、いつもの球場じゃないな」と感じました。その引っかかりが意外なほど残り続けました。
1軍12球場・2軍14球場を実際に訪れてみることにした
気になったので、次は別の球場にも足を運んでみました。
一つ行くたびに、また別の球場が気になる。次はここ、次はあそこ、と考えているうちに、数だけが先に揃っていきました。
途中で止める理由が見つからず、結果として、1軍12球場と2軍14球場をすべて回る形になりました。
意識して集めたというより、行くたびに気になる範囲が広がっていった、というほうが近いかもしれません。
動画でたどるプロ野球球場コンプリートの記録
実際に回った球場は、あとから振り返ると記憶が混ざります。どこで雨に降られたのか、どの球場で応援歌を覚えたのか。
映像を見返して、ようやく思い出す場面も少なくありません。
ここからは、訪れた球場を動画と一緒に振り返っていきます。試合結果やデータではなく、その日その場所で感じた空気や距離感を軸にしています。
SGLスタジアム|新しく生まれたタイガースファームの球場
2025年にオープンしたSGLスタジアムは、阪神タイガースの新しい2軍本拠地です。
周辺一帯は「ゼロカーボンベースボールパーク」として整備され、いわゆるファーム球場の枠を超えたボールパークになっています。
グッズショップやスタジアムグルメ、ビールの売り子さんまで揃っていて、2軍戦とは思えないほど観戦環境が整っているのが印象的でした。
実際、平日の雨模様でもスタンドには多くのファンが集まり、タイガースファンの層の厚さを実感します。
球場内では、新マスコットの「コラッキー」も登場。ファームの試合でありながら、「育成を見る場所」以上の楽しみ方が用意されていました。
選手との距離は近い。それでいて、設備や演出は1軍に近い。SGLスタジアムは、これからのファーム球場の一つの基準になる場所だと感じます。
エスコンフィールド|試合がなくても楽しめるボールパーク
エスコンフィールドHOKKAIDOは、試合がない日でも無料で入場できる球場です。
スタンドを歩いたり、グラウンドを眺めたりと、野球がなくても時間を過ごせます。
スタジアムツアーでは、北海道日本ハムファイターズのファイターズガールが案内し、ベンチやブルペンまで見学できます。
グラウンドとの距離が近く、臨場感があります。
スタジアム内には、ヤッホーブルーイングのクラフトビール醸造所もあり、スタジアムグルメも充実。そうそう、シャウエッセンドッグは絶品ですよ。
交流戦ではタイガース応援でしたが、ビジターでも気兼ねなく楽しめました。今回の中でも、いちばんおすすめできる球場です。
ZOZOマリンスタジアム|応援と音が主役になる一日
ZOZOマリンスタジアムで観戦したのは、年に一度の「美爆音」と呼ばれる日。
習志野高校吹奏楽部とのコラボデーで、チケットは即完売でしたが、何とか取ることができました。
レッツゴー習志野、モンキーターン。音が前に出て、応援が主役になる一日です。
スタンド全体が一つのリズムで動いている感覚があり、試合を「見る」というより、空気の中に入っていく感じでした。
この日はヤクルト側の応援席。東京ヤクルトスワローズの東京音頭やラッキーセブンも、見よう見まねで十分楽しめました。
ZOZOマリンは、音と応援そのものを味わう球場だと感じます。
浦和球場・戸田球場|2軍球場ならではの距離感
浦和と戸田、どちらも気軽に立ち寄れる2軍球場です。この日は移動しながら、2球場を続けて見ることにしました。
浦和球場は、いかにも育成の現場という空気。スタメンは紙で掲示され、スタジアムグルメもほとんどありません。
設備はホーム側とビジター側で差があり、その割り切りも含めて現場感があります。演出が少ない分、試合に集中しやすい球場です。
一方の戸田球場は、観戦距離がとにかく近い。土手からでもプレーが見え、ファウルボールが飛んでくることもあります。
移転が予定されているため、この距離感を体験できるのは今だけだと感じました。
2軍球場は派手ではありません。その代わり、選手とスタンドの間に余計なものがなく、野球の現場がそのまま残っています。
番外編|高知で出会った、独立リーグの熱
立ち寄ったのは高知市営球場。予定に組み込んでいたわけではなく、移動の合間に思いついた観戦でした。
ところが、席に着いた時点で、空気が想像と違う。
この日はイベント日で、観客が多い。スタンドには地元の人が多く、初めて来ても、線を引かれない感じがあります。
イニング間には土佐犬が登場し、よさこいの音が流れる。野球と地域の距離が、ほとんどありません。
試合が終わると、選手やスタッフが自然に外へ出てきて、観客に声をかけていました。特別な演出ではなく、いつもの流れに見える。
その近さが、不思議と心に残ります。楽しさが予想を超えていて、2026年は個人スポンサーになってしまいました。
独立リーグには、勝敗とは別の熱の生まれ方がある。この日、それをはっきり体感しました。
実際に回って分かった球場観戦のポイント
球場ごとに雰囲気が違うのは当然ですが、実際に回ってみて、観戦体験を大きく左右するポイントがいくつか見えてきました。
試合内容とは別のところで、印象ははっきり分かれます。
アクセスや立地で観戦のしやすさは大きく変わる
駅から近い球場は、試合前後の動きが楽です。
そして、バス移動が前提の球場では、行き帰りの時間も含めて観戦になります。遠いから悪いという話ではなく、その分だけ「一日が球場中心」になる。
この差は、実際に行ってみないと分かりません。
スタンドの距離感が試合の見え方を左右する
スタンドとグラウンドの距離が近い球場では、打球音や選手の声がそのまま伝わってきます。
2軍球場や独立リーグでは、テレビでは分からない細かい動きまで見えます。この臨場感は、試合の見え方を確実に変えます。
スタジアムグルメと売り子がつくる球場の空気
球場ごとの名物グルメや売り子さんの雰囲気も、観戦体験の一部です。
食べ物の種類や声のかけ方だけで、その球場らしさが伝わってくる。野球以外の要素が、スタンドの空気を作っていると感じました。
全本拠地制覇の次は独立リーグへ
2シーズンをかけて、プロ野球の全本拠地を回りました。
数としては一区切りですが、「ここで終わり」という感覚は、正直ありません。
1軍と2軍を回る中で、規模や設備が違っても、それぞれの場所に、その土地なりの野球の形があると感じました。
高知で見た独立リーグの試合は、その延長線上にありました。
次は、北海道から九州まで。独立リーグ27チームを、実際に見に行く予定です。特別なことをするわけではありません。
これまでと同じように、現地に行って、試合を見て、空気を感じるだけです。スポーツ観戦シリーズは、これからもどんどん続いていきます!
まとめ
球場を回って強く残ったのは、野球はフィールドの中だけで完結していない、という感覚でした。
同じルール、同じ競技でも、スタンドの距離、音の返り方、人の動き方で、受け取る情報は大きく変わります。
その違いは、結果やハイライトよりも先に伝わってきました。設備や規模の差より、「その場所で、どう野球が見られているか」。
それが球場ごとに、はっきり違う。画面では拾いきれない感覚が、現地には当たり前のように積み重なっている。
球場を回るという行為は、野球の見え方そのものを、少しずつ書き換えていく作業でした。
📺 YouTubeチャンネル
動画「ひでさんジャーニー」
英語版 TripTip Japan
